HSPとは、
米国の心理学者、エレイン・Ｎ・アーロン博士が１９９６年に提唱した概念で、生まれつき「非常に感受性が強く敏感な気質もった人」という意味で、「Highly Sensitive Person（ハイリー・センシティブ・パーソン）」の略です。
HSPは環境や性格などの後天的なものではなく、先天的な気質、即生まれ持った性質であるとされる。
最近では、「繊細さん」などと言われ、芸能人では田村亮が該当すると言われています。
……
HSPの特徴は今に始まったことではなく、身の回りにある珍しいことでも何でもありません。
社員研修の個別研修時や個別相談（パーソナルカウンセリング・コーチング）で、仕事のしずらさ、人間関係での疲れなど様々な相談を受けてきましたので、もの珍しさはありません。
毎度のことですが、書籍が出版されたり、何かブームのように取り上げられた時に注目が寄せられるようです。
「HSPは環境や性格などの後天的なものではなく、先天的な気質、即生まれ持った性質であるとされる。」
とありますが、
私が向き合った方の中には、
「仕事を終えた後には人にとても疲れ、休日や家では誰にも会いたくなく、引きこもっている状態でした。」
と言う方もいらっしゃいましたが、数ヶ月で、「人と話すのってこんなに楽しいのですね」と言われるようになったケースがあります。
私はこの方に、
「あなたはＨSPですね。」
などとは一言も言いませんでした。
「生まれつきの性質だからなおらない」
そう自分で決めつけてしまうことが一番良くないと思ったからです。
決めつけてしまいますと、改善できるものも改善されず、なおるものもなおらなくなります。
ただし、自分自身の性質の原因がわかった方が、
「それで自分はそうなんだー」
と、前向きに捉えられるケースは、自身をそのように理解した方が良いでしょう。
……
HSPの診断テストで、
○個以上に「はい」があればHSPの性質がある。
そのように判断すること自体に私は疑問を持っています。
説明の仕方いかんにより回答が変わるでしょうし、質問者の言い方でも回答が変わります。
さらに、多くの人が当てはまる内容でもあります。
……
一番問題なのが、
「あの人はHSPだ」と差別的な扱いを受ける人が出てくる可能性があると言うこと。
過去にも類似したケースが多々ありました。
ですので、テレビで煽ってほしくなかったと言うのが私の本音です。
良識ある皆様は、
人それぞれいろんな特徴があり、
一長一短がある。
相手にも一長一短
自分にも一長一短
そんな風に大らかに相手と自分を見ていただきたいと思います。
……
例え、HSPと診断されても、また自身でそのように感じても、
で！？
が大事です。
だからどうする？
と言う次が大事になります。
一長の方をしっかり見て参りましょう。
また、自分は全く該当しない
と思われてる皆様には、
現実には、あまり表には出さない繊細な方が多々いらっしゃいますので、
普段から誰に対しても言葉使いには気をつけたいものです。
皆が、互いに理解しようとする社会が訪れたらいいですね。
